南アフリカの概況

 

南アフリカは資本主義自由貿易の経済システムが取り入れられており、第一世界と第三世界の取引習慣がしのぎを削り、値段交渉はそれぞれの能力次第です。観光スポットでも、または大型マーケットの売場で免税の金やダイヤモンドのブレ スレッドを購入する時、あるいはケープタウンの海岸でお買い物をする際、更には雲や
霧が立ち込める山間区でも、そして道端の露店で買った新鮮な梨でさえ、現在は南アフリカの通貨・ランドでレート計算します。買い手にとって、いずれも割に合うものです。

創意工夫に溢れた流行アクセサリーは、露天商または店の中いずれでも売っています。露天商(市の中心の繁華街区には多くの道路がすでに長い露天市場として形成されています)が売り声をあげながら売っているせっけん石彫刻アートまたは食品店でカレーに合わせるサモサ(samoosa)を買ったり、バザールで革のバッグや、ベルト、書籍を購入することもできます。更には内装がゴージャスな市郊外のマーケットでは、象牙で作られたビジネスケースも買い求めることさえできるのです。

何かを買いたくて南アフリカへ来ても、買えないことを心配することはありません。南アフリカの比較的地方色のある手工芸品は、工芸品村及び露天商で買え、露天商が販売している手工芸品はやはり南アフリカの地方の一大特色です。パイナップルビール、カントリーの風合いいっぱいのテーブルクロス、ダチョウの卵、目にもまぶしいビーズネックレスやヒョウタン彫刻品など、人を驚かせ喜ばせるグッドアイテムです。

南アフリカでショッピングする際は、店員に税込みレシートを発行してもらうのを忘れないようにしてください。しかも番号が付いたものです(バザールで買ったものには、当然レシートが付きません)。レシートにあなたの名前と住所を記入しなくてはならないことと、出国時にならないと空港の専門窓口に行って税金払い戻し手続きができないことは面倒ですが、トータルで250ランドの買い物であれば、税金払い戻し基準に符合します。その場で米ドルに換金することもできますし、ランドで払い戻したなら、空港で記念品を買って帰りましょう!
 

  

都市では、ペルシャのラムレザージャケットからワニ革バッグ、骨董、手編みのじゅうたん、そして金、ダイヤモンドその他宝石など、丹精こめてデザインされたアクセサリーまで何でも買い求めることができます。多くの旅行客は独特なジ ュエリー、上等な皮革製品とオシャレなスタイルのブランドラグジュアリーを選んで購入しています。ブティックの服はいずれも流行のスタイルで、オシャレなブティックで見つからないのは遠くで大量生産された品物ということになります。品質と眼力はすべてのデザイナーのラベルの上に現れています。

上流社会の室内デザイナー会社は今まさにアフリカンスピリッツのアクセサリーが持つ新たな風格を展開しています。大胆で鮮やかな蝋染め、芸術的な陶磁器、装飾用の大きな燭台と生き生きとして躍動的な色付きの彫刻等、これらのきらびやかなアイテ ムがセンスある住まいをいっそう華麗に引き立ててくれます。
スパイスの香りが溢れるインド市場では、職人がハンドメイドで伝統的かつ複雑な技巧によって作った金、銀または銅糸製の精緻なジュエリーや、オリエンタルアクセサリー、シルクのインドのサリー及び各種スパイスを掘り出すことができます。骨董店とバザールではアフリカの工芸品、手工芸品と各種部族の風格ある工芸品を見るのにいい場所です。骨董店にはケープオランダ式、ビクトリア式及びジョージア式の家具、古書、アンティークジュエリー、地図や骨董小物が売られています。南アフリカに来た観光客にとって、買い付けはお得です。現在、南アフリカの通貨・ランドのレートはあなたにとって最も有利で、どんなに出費しようとあなたの旅費には遙かに及びません。
 

南アフリカの美食のルーツはケープ地区にあり、長い間にわたって東洋と西洋及びアフリカの飲食文化の影響を受けてきました。今日、ますます多くのアフリカの伝統的な食べ物が次々とグルメ市場に参入し、多くの珍しいもの好きな各国か らのグルメ客を迎えています。まずはモパネワーム(mopani)を材料にしたマソンジャ(Masonja)を試してみることができます。Tshuku は食べてみるといい食感ですが、これは油で揚げたアフリカシロアリなのです。Xi Fu Fu Nu Nuはさくっとしておいしいですが、あなたはこれが焼いたフンコロガシの幼虫だとは絶対に思いもよらないことでしょう。FMarogはホウレンソウ。Ngwiri は野生の芋。NkoanyiはMarula の硬い実を挽いて焼き上げた物。Sternatoraは野生のジャガイモをマッシュポテトにした物。Nyama は露天のたき火で焼いた獣肉。Nyoshiはアフリカ風プリン。Grewia はブッシュティー。Xi MongolwaniはMukatsanii蜂の蜂蜜。当然、食後には一杯のshepherd's treeという木の根を煮出して作ったコーヒーが外せません。上で述べた料理はまるでブッシュでサバイバルするためのメニューのようですが、どうでしょうか?機会があったら南アフリカのどこか一箇所の文化村を訪れて、これらの伝統のグルメを味わえば、あなたの好奇心と勇気を一挙に満足させることができます。ちなみに、上記の料理はいずれもシャンガーン・ツォンガ(Shangaan Tsonga)族の得意料理です。

南アフリカで最も影響力のある伝統美食のトップはマレー料理です。マレー料理は調味の芸術として聞こえが高く、唐辛子やナツメグ、シナモン、クローブといった各種スパイスと調味料の応用は細かく徹底しています。よく見られるマレー料理の海鮮は小ロブスターの盛り合わせ、Dha|ソースで蒸し煮にしたフィッシュマサラ(Fish  Masa|a)とStokvis Bobotieです。鶏肉を使ったグルメといえばチキンカレー、スパイシーヨーグルトひな鶏、タンドーリ(Tandoori)チキン等があります。

南アフリカの肉食といえば牛肉がメインです。最も人気なのはボボティー(bobotie)といい、牛ひき肉またはラムチョップを特殊なスパイスで調味し、更にドライフルーツの桃、アンズまたはレーズンを調合したものです。このような典型的なマレー料理は、マレー料理シェフが次第に伝統的な東洋の料理方式を調整し、南アフリカご当地の材料を適切に応用していることを反映し、斬新な南アフリカの美食を創造しています。あなたも羊肉のトマトカレー、または香ばしくて濃厚なスパイシー羊肉オニオンカレーを味わうこともできます。カレーには多種類の調味料やシナモン、コリアンダー、フェンネル、ガーリック、クローブ、カレーパウダー、ターメリック、等が含まれています。この他、ミートボールカレーは中にトマトとレバーが入っています。

マレー式の野菜料理にはジャガイモとカレーがあります。その他は玉葱、セロリ、キュウリ、人参、リンゴ等が入り、いずれもバラエティ豊富な味となります。Samoosa はよく見られるスナックで、その起源はインドにあり、中身はひき肉、ジャガイモ、 魚、鶏肉と野菜が入っています。一般的に南アフリカ人が好きな魚はスヌーク(Snoek)、キングクリップ(Kingk|ip)、鱒、ニシン等です。そして、南アフリカ人はハンティングした獲物を料理して食べることも好みます。例えば鹿肉の煮込み、鹿肉ステーキ、鍋焼き鹿肉、ウサギ肉の煮込み、蒸しダチョウ肉、または各種ポットジェコ(potjiekos:鍋料理)といった料理もあります。

いわゆるポットジェコとは、鉄鍋を木炭の上に置き、弱火でじっくり焼き、鍋の中に牛肉、羊肉、獣肉、海鮮、ホロホロチョウを入れ、更に各種野菜を加えれば、程なくして、味わい豊かなごちそうが満喫できます。ソサティー(Sosaties)は、もう一つの南アフリカの美食です。作り方は羊肉または豚肉をサイコロ型に切り、肉の中にアンズを入れ、肉を串に刺して、屋外のたき火の上でじっくり焼きます。肉が焼けたら、トウモロコシ粥と合わせます。ウォーターブロッメジエ(waterb|ommetjiebredie)は、ラムチョップとケープ地方特産の百合の花(waterb|ommetjies)及びその他の材料を水に入れ弱火で煮込みます。 ブレディーズ(Bredies)は、トマト、グリーンピース、キャベツ、カリフラワー等の各種野菜を水で煮込む、南アフリカの家庭料理の一つです。

ブラーイ(Braaivleis)とは、バーベキューのことです。バーベキューは、ずっと南アフリカ人に深く愛されてきました。材料はボールウォース(boerewors)(典型的なソーセージで、中身は豚肉と牛肉、それとナツメグ、フェンネル、クローブ、ガー リックなどの各種スパイスを加え味付けした物)がメインで、同様に屋外でた 
き火して、ラムチョップ、牛ステーキと一緒に焼き網の上でじっくり焼きます。それに濃厚なトウモロコシ粥と特殊なオニオンソースを合わせれば、最高の味です。1週間仕事が忙しくても、最高の日曜日のランチに羊のもも肉または羊肉のバーベキューに香気が鼻をくすぐるミントジャムの組み合わせは欠かせません。

伝統的な観念から言えば、一般に野菜料理には更に釜焼きパンプキン(boerpampoen)、パンプキンチップ、レーズンライス、トウモロコシフライ、蜜だれジャガイモ、グリーンピースとジャガイモ煮込み、オニオンサラダ、キュウリと三色豆のサラダ等も含まれます。ジャムで調味するのもとても人気です。ジャムの種類は多く、桃、リンゴ、アンズ、マンゴー、バナナまたはミックスフルーツもあります。