南アフリカの観光情報

 
   
 


国名: 南アフリカ共和国(Republic of South Africa)
 
首都: プレトリア(Pretoria:行政);
ケープタウン(Cape Town:立法);
ブルームフォンテーン(Bloemfontein:司法)
 
通貨: ランド(Rand、南アフリカの華人は「斐鍰」、中国では「蘭特」と表記)
 
宗教: キリスト教、ヒンドゥー教、回教
(イスラム教)
 
人口: 4300万人。
 
言語:  英語、アフリカーンス語及び九種の黒人言語、計11種の公用語
 
農産品: トウモロコシ、小麦、サトウキビ、青果、牛肉、家禽、羊肉、羊毛、乳製品
 
主要工業:  鉱業(世界最大のプラチナ、黄金、クロム鉱の産出国);自動車組立業、金属、機械、紡績、鉄鋼、化学、肥料、食品
 
天然資源: 黄金(世界1位)、ダイヤモンド(世界2位)、プラチナ、ウラン(世界3位)、石炭、砂鉄、リン酸塩、マンガン、魚(漁穫量世界6位)
 
主要輸出: 黄金、鉱産、食品、化学工業製品
 
主要輸入: 機械、運輸車両、化学、石油化学製品、紡績品、ハイテク製品
 

「一国を巡れば、世界一周したにも等しい」とは南アフリカの最もよく表した言葉です。南アフリカは豊富で多元的な文化的特色、ハイテクの専門性、野生動物、完備された都市や地方の計画、一流の道路建設、清らかな空気、情熱的でもて なし好きな民族性です。

更に、欧米諸国と比べればより多くの投資チャンスがあり、何千何万にも上る観光客と企業家に興味を抱かせ、魅了してやみません。
 

2000年の人口は約43,00万人と推定され、そのうち黒人が77%、白人が11%、カラード(いわゆる混血)が9%、アジア・インド人が3%です。人口密度は1平方マイル当り92人です。南アフリカ最大のシティエリアはケープ半島(Cape Peninsula、235万人)で、次にヨハネスブルグ(Johannesburg、192万人)、イーストランド(East Rand、138万人)、ダーバン(Durban、114万人)、プレトリア(Pretoria、1,08万人)の順となっています。

南アフリカの人口のうち3分の2が「ングニ」族、南、北、西ソト(ツワナ)を含めたソト・ツワナ族、ツォンガ族、ヴェンダ族、アフリカーンス(早期オランダ系移民)、イギリス系、カラード(混血)、インド系、その他アフリカ系、 欧州系とアジア系で、後者はいまだ濃厚な文化的伝統を残しています。南アフリカにはまた、極めて少数の古いコーイ族(khoe)とサン族(san)の子孫もいます。人口普遍調査によれば、南アフリカで最も普遍的な言語は5類あり、それぞれズールー語(IsiZulu)22.9%、コサ語(IsiXhosa)17.9%、アフリカーンス語(Afrikaans)14.4%、ぺディ語(Sepedi)9.2%、英語(English)8.6%となっています。
 

  


 南アフリカ共和国はアフリカ大陸の最南端に位置し、緯度は22~35度、経度は17~33度で、国土面積は 1,219,912 平方キロメートル(471,440平方マイル)です。南アフリカが国境を接している隣国にはナミビア、ボツワナ、ジンバブエ、モザンビーク、スワジランドがあり、レソト王国は南アフリカに領土を囲まれ、南アフリカの東南方に位置しています。南アフリカの西岸は大西洋で、東岸と南岸は南インド洋です。ケープタウンから東南方向に1920キロメートル行った大西洋上には、プリンスエドワード島(Prince Edward Island)とマリオン島(Marion Island)があり、1947年に南アフリカ領となりました。


 

南アフリカ共和国は東、南、西の三方を海に囲まれ、海岸線は長く、二つの海流が流れています。「モザンビークアグラス」海流は南下する暖流で、南アフリカ東岸から南岸のケープアグラスまで及びます。「ベンゲラ」海流は南アフリカ西 岸に沿って北上する寒流で、アンゴラ南部まで続きます。二つの海流の温度の違いは、南アフリカの東、西部の気候と植物の差異の原因の一つであり、また両岸の海洋生物の違いも顕著になっています。西岸の海水は冷たく、水中の酸素、硝酸塩化物とリン酸塩化物は東岸よりも豊富です。このため、南アフリカの漁業は西岸が中心となっています。

 

 南アフリカの海岸線はいずれも閉じ込められた形になっており、中でも数箇所がリアス式海岸で港を築くのに適しています。南アフリカの3000キロメートルの海岸線にある唯一の天然港湾は西岸のサルダーニャベイ(Saldanha Bay)ですが、こ の地区の水源は乏しく、提供するには不足で内地との障壁になっています。

南アフリカの大部分の河口は、港を建設するには向いていません。これは何年にもわたって大型の砂洲が形成され、流れを阻害してきたためです。砂洲は海の波、潮汐、南アフリカの多数の河川の急流がもたらした周期的な堆積物からなっています。オレンジ川、リンポポ川などの大型河川だけが強大な流れの力によって砂洲を貫くことができます。基本的に、南アフリカには航行するのに適した河川がありません。

 

南アフリカは、三種類の地形からなっています。一つ目は内陸高原、二つ目は内陸高原から海岸線へと向う傾斜地帯、三つ目はこれら二つの地形の中間の区間で断崖帯と呼ばれます。断崖帯は南アフリカで最も顕著に貫かれた地形です。

南アフリカの断崖帯の海抜高度は場所によって異なり、玄武岩で覆われたロックフェラー傾斜地の1500メートル程度のものからクワズール・ナタール州のドラケンスバーグ山脈(Drakensberg)の3482メートルまであります。南アフリカの高原の内陸断崖帯は、北はサハラ砂漠の大アフリカ高原地形の南部から延伸しています。

典型的なアフリカの高原の特徴は開けた平原であり、海抜は平均で約1200メートルあります。南アフリカ高原帯を越えると、輪郭のはっきりした高山群があり、山国レソトがその代表的地形です。断崖帯と海岸線の間は、幅80~240キロメートルの東南地形と、幅60~80キロメートルの西部地形からなります。そのうち、識別しやすいのは少なくとも3所あり、東部高原傾斜地帯、ケープ山谷(及び付近)地帯、西部高原傾斜地帯です。

 

南アフリカは南緯30度線前後の高圧亜熱帯に位置し、気候は温暖で、乾燥し日光がたっぷり降り注ぎます。三方を海に囲まれた地形は南アフリカの気候にいくらかの影響を与えています。中でも東海岸のアグラス(Agulhas)暖流と西海岸のベンゲラ(Benguela)寒流は特に顕著です。東海岸のダーバン(Durban)と西海岸のポート・ノロス(Nolloth)の緯度は近いものの、両市の年平均温度差は6℃以上にもなり、海流が気候に与える影響の大きさがわかります。南アフリカの海岸線には強風が吹いており、西南海岸と南海岸は特に強いです。

 

南アフリカの年間降水量は464ミリメートルで、世界の平均降水量857ミリメートルからかけ離れています。全国21%の地区では年間降水量が200ミリメートルに達しておらず、48%の地区の雨量は200~600ミリメートルの間で、約30%の地区の降水量だけが600ミリメートルを超える程度で、南アフリカの平均降水量で500ミリメートルに満たない地区は65%にも達します。乾燥地の農牧業にとって、これ以上少なくなってはならない雨量です。ケープタウン(Cape Town)では冬季(5~7月)が雨量の最も豊富な季節で、その他の州の雨季は11月~1月の夏季で、ほとんどが涼しげで土ぼこりを駆逐するスコールです。南アフリカの雨量は予測が難しく、大部分の地区で降雨の差は激しく、雨量の変化はほとんどにおいて落差が半端ではありません。南アフリカは常に干ばつの脅威にさらされています。しかも干ばつは常に洪水で収束するというのも、雨量が激変する典型的な例です。

 

南アフリカの気温には三つの大きな特色があります。第一に南アフリカの気温は同緯度のオーストラリアよりも低く、これは南アフリカの海抜が比較的高いためです。第二に南アフリカは南から北までの緯度差が13度にもなりますが、全国各 地区の平均気温はおおむね同じです。これは東北へ行けばいくほど抜越も高くなるため、南から北までほとんど温度差がなくなるのです。第三に南アフリカ東岸と西岸の温度差の割合は非常に大きく、前に既に述べたように、これは東岸の暖流と西岸の寒流に関係があります。南アフリカの夏の気温は32℃を超えることはよくある現象で、オレンジ川の渓谷とムプマランガ州の低地では気温がしばしば38℃を超えます。ただ北部の州では、空気の湿度が低く緯度が高いため、温度は低めで、非常に過ごしやすい気候です。

 

 南アフリカが太陽の光に満ちあふれていることは世界的に有名です。一般的に、4、5月の初冬の陽射しが心地良いと言われています。この時期は、夏の降雨区の雨季はすでに終わり、冬の降雨区の雨季 はまだ始まっておらず、夏の暑さはすでに退いており、季節風も他の月ほど強くありません。しかしいくつかの地区、例えば蒸し暑いクワズール・ナタール州の沿海一帯、ムプマランガ州や北ケープ州は、6月と7月の厳冬期こそが旅行に最適なシーズンです。